新規事業立ち上げの際に知っておきたい5つのステップ
2016.03.11
新規事業の立ち上げは、自身の想像以上にすさまじいエネルギーを費やします。
例えて言うならば、飛行機が逆風に向かいテイクオフしていくようなイメージです。テイクオフしていくには、ジェットエンジンが高速回転し、爆音を出すほどの莫大なエネルギーが必要です。
新規事業の立ち上げも同様に、常に向かい風の状況の中(計画通り順調ではない)で人材、お金、情報、時間などの経営リソースを全て集中して注ぎ込み、新規事業の立ち上げをしていかなければなりません。
恐らく、新規事業の立ち上げ経験(失敗、成功含め)がある人は、そう多くはいないと思います。
本文を読めば、新規事業の立ち上げのプロセスが正しく深く理解できると思います。
0.新規事業立ち上げまでの5つのステップ
新規事業立ち上げまでには、大きく分けて5つのステップがあります。
- 新規事業を立ち上げる目的を明確にする
- 新規事業のビジネスアイデアを決める
- 新規事業立ち上げの企画書をつくる
- 新規事業に必要な資金と人材を集める
- 新規事業を立ち上げる
新規事業立ち上げまでの正しいステップを踏むことにより、順調に立ち上がるか否かが決まります。
これらについて詳しく話していきます。
1.新規事業を立ち上げる目的を明確にする
新規事業の立ち上げというのは、何のためにするのかということが最も大事だと思います。
- 既存事業の収益をカバーするため(経営の安定化)
- 既存事業のノウハウを活かして収益を拡大するため
- 人材の育成に繋がるため
なぜなら、この目的次第によって、新規事業が無事に立ち上がるかどうかが、決まると言っても過言ではないからです。
社運を懸けてやる新規事業なのか、既存事業の収益の一部を新規事業の予算として割り当てる程度なのかによって取り組む意気込みや新規事業の責任者やメンバー、予算、設備などが全く異なってきます。
当然ながら、それにより新規事業がどのように立ち上がるのか、途中で頓挫して立ち上がらないのか、いずれかに影響が出るということです。
2.新規事業のビジネスアイデアを決める
新規事業のビジネスアイデアというのは、大きく2つになります。
- 既存の事業に関連する
- 既存の事業に関連しない(全く新しい事業)
どちらが成功の確率が高くて、どちらが低いというのは一概には言えません。
しかしながら、既存の事業に関連する事業の方が、失敗し難いと思います。
なぜなら、既存の事業およびそれらに関連する業界については、既に知っている業界であるからこそ価値ある情報やノウハウというのが自然に社内に蓄積しているからです。
また、既存の事業に関連しない場合には、既存の事業で培ったノウハウ・強みを他のジャンルに活かすことによって違った事業を展開することも考えられます。
既存の事業で培ったノウハウ・強みを他のジャンルで活かして成功している事例があります。
その新規事業の成功事例については、「新規事業の3つの成功事例から学ぶべきこと」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
また、既存の事業に関連しない(全く新しい事業)業界が、絶対にNGかと言うと、必ずしもそうも言えません。
既存の事業の市場性が縮小傾向であったり将来性が見込めなかったりしている場合などは、逆に言うと全く違う業界に進出することを検討すべきだと思います。
その際においても、社内の経営リソース、ノウハウ・強みの本質を明確にした上で、既存の事業に関連しない(全く新しい事業)業界を調べたうえで、そのジャンルに参入すべきかどうかを決めるべきだと思います。
なお新規事業のアイデアを決めるについては、「新規事業アイデアを発想する13の視点」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
3.新規事業立ち上げの企画書をつくる
新規事業を立ち上げていくためには、企画書を作ることをおススメします。
これは、自分自身の為になると共に、自分以外の関係者への説得材料としても必要になるからです。
新規事業の企画書を作ることで、自分視点以外の客観的な視点でその事業の分析することもできますし、関係者へ説明し協力を得るためにも企画書がなければ、はじまりません。
なお新規事業の企画書については、「新規事業企画書の書き方で絶対に知っておきたい5つのこと」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
4.新規事業に必要な資金と人材を集める
新規事業のビジネスアイデアや企画書の作成とほぼ同時並行に対応する場合もあるでしょうし、アイデアを決めてから企画書作成し、その企画書に応じて必要な資金と人材を集めるといういずれかがあると思います。
いずれにしても、新規事業を立ち上げるにあたっては、必要な資金と人材を集めるのは必須事項です。
もし、必要な資金と人材が集めることができなければ、新規事業は立ち上がりません。
ちなみに、必要な資金の目安と新規事業に適している人材の条件についてです。
必要な資金の目安は、以下。
・その事業が仮に売上が1年間0円だとしても、キャッシュが底を付かない金額
設備投資、人件費など、事業内容規模にもよりますが、多くの会社の判断としては、概ねこのような金額になると思います。
少なくとも、私が見てきた新規事業の予算(資金の目安)は、そうでした。
また、予め中長期的な(3年、5年、10年以上~)という新規事業であるならば、話は別だと思いますが、1年以内に結果が出なければ、その新規事業は失敗だとみなされます。
新規事業に適している人材の条件は、以下。
・仕事の価値観として、作業(時給的な発想)ではなく成果(プラスの結果)が重要であると思っている人
この仕事の価値観があれば、多少の困難があったとしても乗り越えられる要素があります。
勿論、だからと言って、そういう人材がいれば新規事業が成功するわけではありませんが、あくまで適している程度の最低条件です。
では、どのようにしたら必要な資金と人材が集まるのかというと、次に挙げる項目が鍵を握っていると思います。
・必要な資金と人材を集めるために奔走する人自身の熱意と魅力
・魅力ある(収益性、将来性、実現性、社会貢献性)ビジネスアイデアおよび企画書
必要な資金と人材を集めること自体が既に新規事業が上手くいくかどうかが決まると言っても過言ではありません。
5.新規事業を立ち上げる
新規事業を立ち上げる目的を明確にし、ビジネスアイデアを決め、企画書を作り、必要な資金と人材を集めたならばあとは、実行するのみです。
ただ、新規事業立ち上げの準備が完了していても、実行段階になって、気持ち的に怯み(ひるみ)実行できないこともあります。
必要以上に計画を練り直したり、開始時期を無駄に延期してみたり・・・。
おそらく、恐怖心(失敗したらどうしよう・・・など)があるからだと思います。
新規事業立ち上げを自分の責任で経験したことがある人であれば、分かると思いますが、実行するということが如何に大変なことかを。
それでも、その恐怖心に打ち克ち実行していっています。
多くの人は、アイデアを考えたり企画書を作成したりすることが仕事だと考えていると思います。確かに、それらも仕事と言えば仕事です、ですが、誤解を恐れずに言うのならば、それらは”楽な仕事”です。
”楽な仕事”は、誰でもできることであり、付加価値を生み出していません。
全ては、新規事業立ち上げる、実行するためにそれらの仕事があるだけであり、実行に結びつかないのであればそれらの”楽な仕事”は、無価値な仕事になってしまいます。
是非、勇気を持って新規事業立ち上げて(実行)ほしいと思います。
その為にも全力で新規事業立ち上げに必要な準備、プロセスを踏んでいく必要があります。
6.新規事業立ち上げの際に知っておきたい5つのステップのまとめ
新規事業の立ち上げには多くの場合、常に不測の事態がつきもので、想像以上に困難な状況にもなります。
新規事業に携わる人材や特に事業責任者が、その不測の事態に耐えられるだけの能力やメンタルがあるのかどうかが最終的には、新規事業が立ち上がるかどうかが決まります。
ですから、新規事業立ち上げが中途半端な状況になり、立ち上がらず、時間もお金も人件費その他のコストが無駄になってしまうような最悪の事態にならないためにも、新規事業に携わる人材や事業責任者は、覚悟を持って取り組むべきだと思います。
新規事業の立ち上げは、自身の想像以上にすさまじいエネルギーを費やします。
例えて言うならば、飛行機が逆風に向かいテイクオフしていくようなイメージです。テイクオフしていくには、ジェットエンジンが高速回転し、爆音を出すほどの莫大なエネルギーが必要です。
新規事業の立ち上げも同様に、常に向かい風の状況の中(計画通り順調ではない)で人材、お金、情報、時間などの経営リソースを全て集中して注ぎ込み、新規事業の立ち上げをしていかなければなりません。
恐らく、新規事業の立ち上げ経験(失敗、成功含め)がある人は、そう多くはいないと思います。
本文を読めば、新規事業の立ち上げのプロセスが正しく深く理解できると思います。
0.新規事業立ち上げまでの5つのステップ
新規事業立ち上げまでには、大きく分けて5つのステップがあります。
- 新規事業を立ち上げる目的を明確にする
- 新規事業のビジネスアイデアを決める
- 新規事業立ち上げの企画書をつくる
- 新規事業に必要な資金と人材を集める
- 新規事業を立ち上げる
新規事業立ち上げまでの正しいステップを踏むことにより、順調に立ち上がるか否かが決まります。
これらについて詳しく話していきます。
1.新規事業を立ち上げる目的を明確にする
新規事業の立ち上げというのは、何のためにするのかということが最も大事だと思います。
- 既存事業の収益をカバーするため(経営の安定化)
- 既存事業のノウハウを活かして収益を拡大するため
- 人材の育成に繋がるため
なぜなら、この目的次第によって、新規事業が無事に立ち上がるかどうかが、決まると言っても過言ではないからです。
社運を懸けてやる新規事業なのか、既存事業の収益の一部を新規事業の予算として割り当てる程度なのかによって取り組む意気込みや新規事業の責任者やメンバー、予算、設備などが全く異なってきます。
当然ながら、それにより新規事業がどのように立ち上がるのか、途中で頓挫して立ち上がらないのか、いずれかに影響が出るということです。
2.新規事業のビジネスアイデアを決める
新規事業のビジネスアイデアというのは、大きく2つになります。
- 既存の事業に関連する
- 既存の事業に関連しない(全く新しい事業)
どちらが成功の確率が高くて、どちらが低いというのは一概には言えません。
しかしながら、既存の事業に関連する事業の方が、失敗し難いと思います。
なぜなら、既存の事業およびそれらに関連する業界については、既に知っている業界であるからこそ価値ある情報やノウハウというのが自然に社内に蓄積しているからです。
また、既存の事業に関連しない場合には、既存の事業で培ったノウハウ・強みを他のジャンルに活かすことによって違った事業を展開することも考えられます。
既存の事業で培ったノウハウ・強みを他のジャンルで活かして成功している事例があります。
その新規事業の成功事例については、「新規事業の3つの成功事例から学ぶべきこと」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
また、既存の事業に関連しない(全く新しい事業)業界が、絶対にNGかと言うと、必ずしもそうも言えません。
既存の事業の市場性が縮小傾向であったり将来性が見込めなかったりしている場合などは、逆に言うと全く違う業界に進出することを検討すべきだと思います。
その際においても、社内の経営リソース、ノウハウ・強みの本質を明確にした上で、既存の事業に関連しない(全く新しい事業)業界を調べたうえで、そのジャンルに参入すべきかどうかを決めるべきだと思います。
なお新規事業のアイデアを決めるについては、「新規事業アイデアを発想する13の視点」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
3.新規事業立ち上げの企画書をつくる
新規事業を立ち上げていくためには、企画書を作ることをおススメします。
これは、自分自身の為になると共に、自分以外の関係者への説得材料としても必要になるからです。
新規事業の企画書を作ることで、自分視点以外の客観的な視点でその事業の分析することもできますし、関係者へ説明し協力を得るためにも企画書がなければ、はじまりません。
なお新規事業の企画書については、「新規事業企画書の書き方で絶対に知っておきたい5つのこと」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
4.新規事業に必要な資金と人材を集める
新規事業のビジネスアイデアや企画書の作成とほぼ同時並行に対応する場合もあるでしょうし、アイデアを決めてから企画書作成し、その企画書に応じて必要な資金と人材を集めるといういずれかがあると思います。
いずれにしても、新規事業を立ち上げるにあたっては、必要な資金と人材を集めるのは必須事項です。
もし、必要な資金と人材が集めることができなければ、新規事業は立ち上がりません。
ちなみに、必要な資金の目安と新規事業に適している人材の条件についてです。
必要な資金の目安は、以下。
・その事業が仮に売上が1年間0円だとしても、キャッシュが底を付かない金額
設備投資、人件費など、事業内容規模にもよりますが、多くの会社の判断としては、概ねこのような金額になると思います。
少なくとも、私が見てきた新規事業の予算(資金の目安)は、そうでした。
また、予め中長期的な(3年、5年、10年以上~)という新規事業であるならば、話は別だと思いますが、1年以内に結果が出なければ、その新規事業は失敗だとみなされます。
新規事業に適している人材の条件は、以下。
・仕事の価値観として、作業(時給的な発想)ではなく成果(プラスの結果)が重要であると思っている人
この仕事の価値観があれば、多少の困難があったとしても乗り越えられる要素があります。
勿論、だからと言って、そういう人材がいれば新規事業が成功するわけではありませんが、あくまで適している程度の最低条件です。
では、どのようにしたら必要な資金と人材が集まるのかというと、次に挙げる項目が鍵を握っていると思います。
・必要な資金と人材を集めるために奔走する人自身の熱意と魅力
・魅力ある(収益性、将来性、実現性、社会貢献性)ビジネスアイデアおよび企画書
必要な資金と人材を集めること自体が既に新規事業が上手くいくかどうかが決まると言っても過言ではありません。
5.新規事業を立ち上げる
新規事業を立ち上げる目的を明確にし、ビジネスアイデアを決め、企画書を作り、必要な資金と人材を集めたならばあとは、実行するのみです。
ただ、新規事業立ち上げの準備が完了していても、実行段階になって、気持ち的に怯み(ひるみ)実行できないこともあります。
必要以上に計画を練り直したり、開始時期を無駄に延期してみたり・・・。
おそらく、恐怖心(失敗したらどうしよう・・・など)があるからだと思います。
新規事業立ち上げを自分の責任で経験したことがある人であれば、分かると思いますが、実行するということが如何に大変なことかを。
それでも、その恐怖心に打ち克ち実行していっています。
多くの人は、アイデアを考えたり企画書を作成したりすることが仕事だと考えていると思います。確かに、それらも仕事と言えば仕事です、ですが、誤解を恐れずに言うのならば、それらは”楽な仕事”です。
”楽な仕事”は、誰でもできることであり、付加価値を生み出していません。
全ては、新規事業立ち上げる、実行するためにそれらの仕事があるだけであり、実行に結びつかないのであればそれらの”楽な仕事”は、無価値な仕事になってしまいます。
是非、勇気を持って新規事業立ち上げて(実行)ほしいと思います。
その為にも全力で新規事業立ち上げに必要な準備、プロセスを踏んでいく必要があります。
6.新規事業立ち上げの際に知っておきたい5つのステップのまとめ
新規事業の立ち上げには多くの場合、常に不測の事態がつきもので、想像以上に困難な状況にもなります。
新規事業に携わる人材や特に事業責任者が、その不測の事態に耐えられるだけの能力やメンタルがあるのかどうかが最終的には、新規事業が立ち上がるかどうかが決まります。
ですから、新規事業立ち上げが中途半端な状況になり、立ち上がらず、時間もお金も人件費その他のコストが無駄になってしまうような最悪の事態にならないためにも、新規事業に携わる人材や事業責任者は、覚悟を持って取り組むべきだと思います。