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2016.03.18
新規事業が失敗する4つの理由がハッキリとわかる

新規事業の失敗とは、何をもって失敗と定義するのでしょうか?

新規事業の失敗の定義が決まらなければ、撤退基準も決まらず、次の事業への反省も生かされずに、新規事業に対しての真剣度がなくなり、新規事業をやることが全く意味のないものになってしまいます。

そのため、私は”失敗の定義”を事前にしっかりと決めておくことが重要だと思っています。その上で、仮に新規事業が失敗した場合、なぜ失敗したのかについて原因を追求し、次のアクションへ活かすことが出来ます。

今回は、新規事業が失敗する4つの理由についてお話ししたいと思います。

1.新規事業の失敗の定義

失敗の定義は、その会社や経営者の考えにより、決めるものです。”これが失敗です”と言える失敗は、必ずしもないと思っています。

今回はご参考までに、私が考える新規事業の失敗の定義を以下に挙げます。

  • 当初の予算(資金)が0円になった場合
  • 事業開始から1年以内に黒字化の見込みが立たない場合

基本的に、予算(資金)がなくなるか、1年以内に黒字化の目途が立たない状況は、新規事業の失敗だと言えます。

なぜなら、私自身の経営経験からしてもそう設定していましたし、上場会社にいた際にも、この基準が失敗の定義として設定されていました。

多くの場合、その基準以上に時間や人員を費やしても新規事業が成功することが、ほとんどないからです。

勿論、黒字化の目途があったり長期的な視点に立った新規事業で、事業内容的にどうしても、先行投資が優先になってしまうということであるのならば、当初の予算(資金)が0円になったとしても、追加で増資や借入金にて資金を補充するというのもありだと思います。

ですが、その場合は例外であると考えるべきです。

多くの場合は、当初予算が0円になる、もしくは事業開始から1年以内に黒字化の見込みがないのであれば失敗だと定義し、速やかにその事業から撤退すべきです。

そして、その結果を真摯に受け止め、次の新規事業への教訓として生かすべきです。
 

2.新規事業の失敗の種類

新規事業の失敗の種類には、大きく2つあります。

  • 会社にとって”許容範囲内”の失敗
  • 会社にとって”許容範囲外”の失敗

先程の「失敗の定義」にも関連してくることですが、この失敗の種類をしっかりと認識しておかなければ新規事業の失敗がそのまま会社の失敗・・・に繋がりますので、注意が必要です。
 

2-1. 会社にとって”許容範囲内”の失敗

許容範囲内というのは、仮に新規事業が失敗したとしても当初予算通りであり、失敗したとしても立ち直りができる状況のことを指します。

また、許容範囲内であれば、その新規事業の失敗の教訓を次の新規事業へも生かせます。

基本的には、許容範囲内であれば、会社の存続を脅かすようなものでないわけですから、許容範囲内の失敗を繰り返し、徐々に新規事業が成功する確率を上げていくという考えも良いと思います。
 

2-2. 会社にとって”許容範囲外”の失敗

許容範囲外というのは、当初の予算や予定通りを超越した状態であり、下手をすると会社の存続を脅かすような状況のことを指します。

基本的には、新規事業をやる場合においては、許容範囲外になる事態は絶対に避けるべきです。

ただし、最初から会社の存続や社運を懸けてやる新規事業もありますので、その場合にはこの場限りではありませんが。
 

3. 新規事業が失敗する4つの理由とその解決策

新規事業がなぜ失敗するのかという理由ですが、大きく4つあります。

  • 人的な問題
  • 資金的な問題
  • ノウハウ的な問題
  • 本気度が足りない

これらについて詳しく話していきます。
 

3-1.失敗する4つの理由

・人的な問題

新規事業が失敗する理由の中で、最も大きな割合を占めるのが、この人的な問題だと思います。

事業というのは「誰がやるのか」が、その事業が成功するのか失敗するのかを決めると言って良いほどに大きな要素を占めます。

全く同じ事業(同じ業界)だとしても、「誰がやるのか」によって、大きくその事業の成功度合いが左右されているのは、どの業界を見ても分かることだと思います。

特にその事業を行っている事業責任者が誰なのかということです。それによって、予算(資金)をはじめとした経営リソースの確保にも大きく影響があります。

・資金的な問題

現実的なこととして、事業にはお金が掛かります。

この資金を如何に集め(準備)、如何に有効に活用していくかが重要なわけですが、多くの場合、資金を十分に集め(準備)られないか、予想外の出費などがあります。

それによって、ショートしてしまい新規事業が失敗となります。

・ノウハウ的な問題

新規事業で参入する市場(分野)に対して、全くの未経験の市場(分野)に挑戦していく場合などに多く見受けられます。

未経験の市場(分野)が必ずしも、NGというわけではないですが、少なくとも経験している市場(分野)の方がその市場(分野)の特徴やノウハウ的なものが生かせます。

未経験の市場(分野)の場合には、そこでのノウハウがないわけであり、その分だけ試行錯誤の時間や費用が余計に掛かるということにより新規事業が失敗となります。

・本気度が足りない

精神的な面になります。

精神論の重要性をとやかく言うつもりはありませんが、新規事業に対して、どこまでの本気度で取り組んでいくのかということは非常に大きいです。

なぜなら、これはどういう役職や立場の人が新規事業をやるのかにもよりますが、仮にサラリーマンが社内の新規事業をやる場合と経営者が新規事業をやる場合とでは、その本気度というのは全く異なるわけです。

サラリーマンの人でも、それなりには本気でやるでしょうが、仮に成功しようが失敗しようが、待遇に大きな差はないことが主な原因だと思いますが、少なくとも、経営者に比べれば遥かにリスクがないと言えます。

実は、そのリスクのなさが本気度を生まないのです。よって、結果的に新規事業が失敗する確率が高まっているわけです。
 

3-2.解決策

上記で述べた、失敗する4つの理由の解決策としては、次に挙げることしかありません。

それは、経営トップ自らが本気で取り組むということに尽きます。

理由は、これまでの私のビジネスキャリア(上場会社の社長室にいた時や、出資先の会社など多くの会社を見てきて)から新規事業が成功している例というのは、経営トップが本気で新規事業に取り組み、事業が成功する要素である、人・お金・ノウハウ・情熱(熱意)の全て、ベストなものを注ぎ込んでいます。

人・お金・ノウハウ・情熱(熱意)の全て、ベストなものを注ぎ込めるのも、経営トップが本気であるからです。

ハッキリ言って、経営トップが本気で取り組まない新規事業は、会社自体が本気で取り組んでいない事業であり、その時点でその新規事業の成功の期待は持てないでしょう。

そのような状況で取り組まれている新規事業は、その関係者にとっては、重要かもしれませんが、会社にとっては、それほど重要ではない位置づけということです。

当然ながら、成功した方が良いけど、失敗したとしても、会社にとっては許容範囲内という程度が実態です。

中途半端な取り組みで成功するほど、新規事業というのは甘くないわけです。

そのことは、結果を出している経営者ほど深く理解しています。
 

4.新規事業の失敗事例

新規事業の失敗の典型的な失敗として参考になる事例を2つ挙げたいと思います。

  • 東日本ハウスが取り組んだ「銀河高原ビール」
  • 株式会社giftが取り組んだ(女性向け雑誌「DRESS(ドレス)」)

新規事業の失敗事例から教訓を学ぶことにより、新規事業の失敗を回避する参考になればと思います。
 

4-1. 東日本ハウスが取り組んだ「銀河高原ビール」

東日本ハウスという会社をご存知でしょうか?

住宅メーカーです。

では、「銀河高原ビール」をご存知でしょうか?

恐らく、余程のビール党でなければ、知らない人の方が圧倒的に多いはずです。

元々、銀河高原ビールは1996年(平成8年)、東日本ハウス株式会社を設立した中村功氏が岩手県沢内村の村おこし事業として始まりました。

しかしながら、結果的には失敗という憂き目にあいます。

この新規事業の主な失敗原因は、「3.新規事業が失敗する理由」で言うところの、「ノウハウ的な問題」ともう1つ加えるとするならば「本気度が足りない」だと言えます。

冷静に考えてみてください。住宅メーカーがビール事業(ビールメーカー)をやるわけです・・・ノウハウはありません。

当初は、資金的な問題はなかったのでしょうが、事業が上手くいかないと結局は資金的な問題にもなり失敗という状況になったわけです。

また、村おこし事業という大義はあったにせよ、本業に比べれば遥かにその事業に取り組む本気度は高いものであったとは到底思えません。

1996年(平成8年)、岩手県の住宅メーカー東日本ハウス(現日本ハウスホールディングス)の子会社として銀河高原ビール株式会社を設立。当初は、岩手県和賀郡沢内村(現・西和賀町)で地ビールの展開を行っていた。
創業後、地ビールブームにのり順調な滑り出しを見せたが、2001年(平成13年)にはブームの沈静化を受け、高山、阿蘇の2工場を閉鎖。那須工場とOEMの生産体制とした。

2002年(平成14年)に営業不振から銀河高原ビール株式会社を高原販売株式会社と会社名を変更し、清算。新たに銀河高原ビール株式会社を設立し、旧銀河高原ビールが新会社に営業を譲渡した。

その後、営業のてこ入れのため、みのもんたをCMキャラクターとして採用。しかし黒字化には至らず2005年(平成17年)、再び会社の清算を決定[1]。

ブランドや製造販売などはOEM生産元でもあった関連会社の東日本沢内総合開発(岩手県和賀郡西和賀町)に引き継がれることになり、那須工場および併設する那須ビール園は閉鎖となった[2]。
2010年(平成22年)2月1日付で、商号を東日本沢内総合開発株式会社から「株式会社銀河高原ビール」に変更した[3]。

Wikipediaより

 

4-2.株式会社giftが取り組んだ(女性向け雑誌「DRESS(ドレス)」)

まずは、以下の会社概要を見てほしい。

株式会社giftの会社概要(2013年4月時点)

商  号   :株式会社 gift(gift inc.)
事業内容   :雑誌「DRESS」の編集・出版
最高顧問   :秋元康
名誉会長   :松浦勝人(株式会社 エイベックス・グループ・ホールディングス)
取締役会長  :見城徹(株式会社 幻冬舎)
取締役副会長 :藤田晋(株式会社 サイバーエージェント)
代表取締役社長:山本由樹

その当時は、ビジネス界のドリームチームとも言われたほどのメンバー。

経営のメンバーには作詞家やAKB48のプロデュースで有名な秋元康、エイベックスの松浦勝人、幻冬舎の見城徹、サイバーエージェントの藤田晋、雑誌「STORY」の編集長で「美魔女」という言葉を流行らせた山本由樹、という、事業成功に必要な、人・モノ・お金・ノウハウなどが全て揃ったと言われていました。

見ようによっては、ドリームチームだが、どこかの有名な野球球団のように4番バッターだけを並べたようにも見えるメンバー構成だが・・・。

事業内容は、40代の独身女性をターゲットにしたファッション雑誌「DRESS」の展開。

しかしながら、結果どうなったかというと・・・約1年半後の2014年12月に会社が売却されました。

3億4200万円もの赤字の状態で会社を売却するという事態で、間違いなく新規事業としては失敗でした。

また、株式会社 giftの事業を買収したのは、パス株式会社で、EC事業に乗り出す予定だったため、相乗効果を狙っての買収だったようです。

パス株式会社(経営メンバー構成)

取締役社長  :瀧谷 知之
取締役    :山本 由樹
取締役(社外):池照 佳代
監査役    :福田 優

当然ながら、経営メンバーは当初の創業に比べてガラリと変わっています。

この新規事業の主な失敗原因は、「3.新規事業が失敗する理由」で言うところの、「人的な問題」と、もう1つ加えるとするならば、やはり「本気度が足りない」だと言えます。

株式会社 gift のメンバーにその答えがあります。

一見すると表面的には、人を見れば、各業界で成功していると言われているメンバーなので、問題がないかのように思える。

しかしながら、それらのメンバーは、それぞれ自分の会社や本業があるわけで、株式会社 giftの事業に費やす時間やエネルギーは、それほど多くあったとは到底思えない。

つまり、本気でそれらのメンバーが、株式会社 gift事業に携わっていたわけではないということ。

勿論、当時としては、豪華メンバーを集めてそれなりの意気込みで事業開始したのかもしれないし、実際に雑誌の事業を行っていたのは株式会社 giftの社員かもしれないが・・・最終的な経営責任は、経営メンバーであるということは紛れもない事実。

当時としては、話題性があったにせよ、事業というのは話題性ではなく、肝心の雑誌の中身に多くのユーザーが支持するだけの価値があるかどうかが成功の秘訣であることを物語っている。

なお新規事業の成功事例については、「新規事業の3つの成功事例から学ぶべきこと」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
 

5.新規事業が失敗する4つの理由がハッキリとわかるのまとめ

基本的に、新規事業というのは、新しいことに挑戦していくわけですから、簡単に成功するものではないと思います。

ただし、単純に成功確率が低いという意味ではありません。

新規事業が失敗するのは、当然の理由が必ずありますので、それらについて事前に知識として知っておくことで無益な失敗を回避し、実践の場で知識を生かした行動をしていくことにより、新規事業の成功の確率が飛躍的に上がっていくのは間違いありません。

また、人・モノ・お金・情報・ノウハウなどが十分にあったとしても、その新規事業への取組みの本気度によって結果が大きく左右されますので、本気になって取り組むことが何よりも重要だと思います。

2016.03.11
新規事業立ち上げの際に知っておきたい5つのステップ

新規事業の立ち上げは、自身の想像以上にすさまじいエネルギーを費やします。

例えて言うならば、飛行機が逆風に向かいテイクオフしていくようなイメージです。テイクオフしていくには、ジェットエンジンが高速回転し、爆音を出すほどの莫大なエネルギーが必要です。

新規事業の立ち上げも同様に、常に向かい風の状況の中(計画通り順調ではない)で人材、お金、情報、時間などの経営リソースを全て集中して注ぎ込み、新規事業の立ち上げをしていかなければなりません。

恐らく、新規事業の立ち上げ経験(失敗、成功含め)がある人は、そう多くはいないと思います。

本文を読めば、新規事業の立ち上げのプロセスが正しく深く理解できると思います。

0.新規事業立ち上げまでの5つのステップ

新規事業立ち上げまでには、大きく分けて5つのステップがあります。

  1. 新規事業を立ち上げる目的を明確にする
  2. 新規事業のビジネスアイデアを決める
  3. 新規事業立ち上げの企画書をつくる
  4. 新規事業に必要な資金と人材を集める
  5. 新規事業を立ち上げる

新規事業立ち上げまでの正しいステップを踏むことにより、順調に立ち上がるか否かが決まります。

これらについて詳しく話していきます。
 

1.新規事業を立ち上げる目的を明確にする

新規事業の立ち上げというのは、何のためにするのかということが最も大事だと思います。

  • 既存事業の収益をカバーするため(経営の安定化)
  • 既存事業のノウハウを活かして収益を拡大するため
  • 人材の育成に繋がるため

なぜなら、この目的次第によって、新規事業が無事に立ち上がるかどうかが、決まると言っても過言ではないからです。

社運を懸けてやる新規事業なのか、既存事業の収益の一部を新規事業の予算として割り当てる程度なのかによって取り組む意気込みや新規事業の責任者やメンバー、予算、設備などが全く異なってきます。

当然ながら、それにより新規事業がどのように立ち上がるのか、途中で頓挫して立ち上がらないのか、いずれかに影響が出るということです。

 

2.新規事業のビジネスアイデアを決める

新規事業のビジネスアイデアというのは、大きく2つになります。

  • 既存の事業に関連する
  • 既存の事業に関連しない(全く新しい事業)

どちらが成功の確率が高くて、どちらが低いというのは一概には言えません。

しかしながら、既存の事業に関連する事業の方が、失敗し難いと思います。

なぜなら、既存の事業およびそれらに関連する業界については、既に知っている業界であるからこそ価値ある情報やノウハウというのが自然に社内に蓄積しているからです。

また、既存の事業に関連しない場合には、既存の事業で培ったノウハウ・強みを他のジャンルに活かすことによって違った事業を展開することも考えられます。

既存の事業で培ったノウハウ・強みを他のジャンルで活かして成功している事例があります。
その新規事業の成功事例については、「新規事業の3つの成功事例から学ぶべきこと」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

また、既存の事業に関連しない(全く新しい事業)業界が、絶対にNGかと言うと、必ずしもそうも言えません。

既存の事業の市場性が縮小傾向であったり将来性が見込めなかったりしている場合などは、逆に言うと全く違う業界に進出することを検討すべきだと思います。

その際においても、社内の経営リソース、ノウハウ・強みの本質を明確にした上で、既存の事業に関連しない(全く新しい事業)業界を調べたうえで、そのジャンルに参入すべきかどうかを決めるべきだと思います。

なお新規事業のアイデアを決めるについては、「新規事業アイデアを発想する13の視点」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
 

3.新規事業立ち上げの企画書をつくる

新規事業を立ち上げていくためには、企画書を作ることをおススメします。

これは、自分自身の為になると共に、自分以外の関係者への説得材料としても必要になるからです。

新規事業の企画書を作ることで、自分視点以外の客観的な視点でその事業の分析することもできますし、関係者へ説明し協力を得るためにも企画書がなければ、はじまりません。

なお新規事業の企画書については、「新規事業企画書の書き方で絶対に知っておきたい5つのこと」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。
 

4.新規事業に必要な資金と人材を集める

新規事業のビジネスアイデアや企画書の作成とほぼ同時並行に対応する場合もあるでしょうし、アイデアを決めてから企画書作成し、その企画書に応じて必要な資金と人材を集めるといういずれかがあると思います。

いずれにしても、新規事業を立ち上げるにあたっては、必要な資金と人材を集めるのは必須事項です。

もし、必要な資金と人材が集めることができなければ、新規事業は立ち上がりません。

ちなみに、必要な資金の目安と新規事業に適している人材の条件についてです。

必要な資金の目安は、以下。

・その事業が仮に売上が1年間0円だとしても、キャッシュが底を付かない金額

設備投資、人件費など、事業内容規模にもよりますが、多くの会社の判断としては、概ねこのような金額になると思います。

少なくとも、私が見てきた新規事業の予算(資金の目安)は、そうでした。

また、予め中長期的な(3年、5年、10年以上~)という新規事業であるならば、話は別だと思いますが、1年以内に結果が出なければ、その新規事業は失敗だとみなされます。

新規事業に適している人材の条件は、以下。

・仕事の価値観として、作業(時給的な発想)ではなく成果(プラスの結果)が重要であると思っている人

この仕事の価値観があれば、多少の困難があったとしても乗り越えられる要素があります。

勿論、だからと言って、そういう人材がいれば新規事業が成功するわけではありませんが、あくまで適している程度の最低条件です。

では、どのようにしたら必要な資金と人材が集まるのかというと、次に挙げる項目が鍵を握っていると思います。

・必要な資金と人材を集めるために奔走する人自身の熱意と魅力
・魅力ある(収益性、将来性、実現性、社会貢献性)ビジネスアイデアおよび企画書

必要な資金と人材を集めること自体が既に新規事業が上手くいくかどうかが決まると言っても過言ではありません。
 

5.新規事業を立ち上げる

新規事業を立ち上げる目的を明確にし、ビジネスアイデアを決め、企画書を作り、必要な資金と人材を集めたならばあとは、実行するのみです。

ただ、新規事業立ち上げの準備が完了していても、実行段階になって、気持ち的に怯み(ひるみ)実行できないこともあります。

必要以上に計画を練り直したり、開始時期を無駄に延期してみたり・・・。

おそらく、恐怖心(失敗したらどうしよう・・・など)があるからだと思います。

新規事業立ち上げを自分の責任で経験したことがある人であれば、分かると思いますが、実行するということが如何に大変なことかを。

それでも、その恐怖心に打ち克ち実行していっています。

多くの人は、アイデアを考えたり企画書を作成したりすることが仕事だと考えていると思います。確かに、それらも仕事と言えば仕事です、ですが、誤解を恐れずに言うのならば、それらは”楽な仕事”です。

”楽な仕事”は、誰でもできることであり、付加価値を生み出していません。

全ては、新規事業立ち上げる、実行するためにそれらの仕事があるだけであり、実行に結びつかないのであればそれらの”楽な仕事”は、無価値な仕事になってしまいます。

是非、勇気を持って新規事業立ち上げて(実行)ほしいと思います。

その為にも全力で新規事業立ち上げに必要な準備、プロセスを踏んでいく必要があります。
 

6.新規事業立ち上げの際に知っておきたい5つのステップのまとめ

新規事業の立ち上げには多くの場合、常に不測の事態がつきもので、想像以上に困難な状況にもなります。

新規事業に携わる人材や特に事業責任者が、その不測の事態に耐えられるだけの能力やメンタルがあるのかどうかが最終的には、新規事業が立ち上がるかどうかが決まります。

ですから、新規事業立ち上げが中途半端な状況になり、立ち上がらず、時間もお金も人件費その他のコストが無駄になってしまうような最悪の事態にならないためにも、新規事業に携わる人材や事業責任者は、覚悟を持って取り組むべきだと思います。

2016.03.01
新規事業が絶対に必要な2つの理由

新規事業をやるべきか、やらないべきかという議論の余地はなく、企業が生き残っていくために、新規事業は必ず行わなければいけないことです。

新規事業とは、言葉の通り、新しく事業を行うことです。では一体なぜ、企業が生き残っていくためには、新規事業をやる必要があるのでしょうか?

恐らく、新規事業の必要性について正しく深く理解している人は、そう多くはないと思います。

新規事業の必要性について正しく理解していなければ、新規事業への取組み方が中途半端になってしまうどころか、新規事業に取り組むこと自体が、全く意味のないものになってしまいます。

新規事業の必要性については、以下本文を読んで頂ければ、深く理解して頂けると思います。

なお新規事業のプロセスについては、「新規事業立ち上げまでの際に知っておきたい5つのステップ」にて、詳しく説明しているので是非お読み頂きたいと思います。

1.新規事業とは“企業の宿命”

ベンチャー、中小零細企業、大企業に関係なく、新規事業に取り組まなければなりません。

なぜなら、企業を取り巻く経済環境(消費者、ライバル会社、景気動向など)は、常に刻一刻と変化しており、”常に成長進化しなければ生き残れないから”です。

仮に現在の既存事業が順調だとしても、未来永劫その状況が続くということは、まずあり得ません。

既存事業の商品やサービス自体がお客さんに飽きられる、競合の出現や代替品の出現などによって、状況が大きく変わるからです。

優良かつ継続して成功している企業ほど、常に新製品や新サービスをリリースし、新規事業にチャレンジしていることがわかります。

その根底にあるのは、”常に成長進化しなければ生き残れないから”という考えを理解しているからであり、
それが企業の宿命であると確信しているからだと思います。

2.新規事業が必要な2つの理由

新規事業が必要なのは、次に挙げる2つの理由に集約されます。

  • 経営の安定化に繋がるため(前向きな要素の方がいいですね!)
  • 優秀な人材育成のため

それぞれ、詳しく説明していきます。

2-1. 経営の安定化に繋がるため

今現在の既存事業の他に、事業収益がある方が経営の安定化に繋がります。

勿論、既存事業をさらに伸ばしていくという考えや戦略もありますが、既存事業の他に事業収益があれば、なおさら経営の安定化に繋がる状況になるのは間違いありません。

ですから、1つの事業よりも複数の事業からの収益が見込める状況の方が、経営全般から見ても健全であると言えます。

ただし、企業規模や経営のリソースのバランスを考えて新規事業をすすめることが重要です。

例えば、経営のリソースが少ない小規模の会社が複数の事業を一気にやると経営のリソースが分散してしまい全ての事業が中途半端になってしまうことがありますし、現在やっている事業が上手くいっていないのにもかかわらず、次から次へと新規事業をやるということがないようにすべきです。

2-2.優秀な人材育成のため

新規事業を行う一番の目的は、事業収益ではなく、社員の人材育成が目的であると考えている会社もあります。

勿論、社員の人材育成がその会社の発展に繋がっていくということを経営者やその会社が深く理解しているのは言うまでもないことですが

さて、社内の人材を将来の経営幹部候補や事業部長レベルの人材にしていくには、実践の場で予算も人員も預けて、1から事業を立ち上げていく以外にないということなのだと思います。

ただ、こういう試みができるのは、ある程度予算的にも時間的にも経営のリソースが潤沢な企業規模に限られるとは思います。

しかしながら、最初から経営のリソースが潤沢な企業というのはないわけであり、そのような体制を目指して事業展開して実践してきたからこそ、優良企業になり得たのだと思います。

その優良企業になり得た事例を2つ紹介します。

「サイバーエージェント」と「リクルート」です。

この2社は共同で、新規事業を創出する「FUSION(フュージョン)」というプロジェクトを行っています(2016年1月より)。

ケース1.サイバーエージェント「CAJJプログラム」

「CAJJプログラム」というのは、サイバーエージェント(CyberAgent)事業(Jigyo)人材(Jinzai)育成プログラムの略称で、事業育成と人材育成を目的としたプログラムとなっています。

利益規模やサービス規模などにより事業のフェーズを10段階に分け、昇格や撤退基準を明確にすることで事業を拡大させる仕組みを構築しています。

また、少数の社員に立ち上げから運営までを全面的に事業を任せることで、経営者・ビジネスリーダーの育成も図っています。

ケース2.リクルート「New RING」

1990年にはイノベーション(新規事業)案件に特化し「New RING」としてリニューアル。

そして、2012年10月よりリクルートグループとして共通して取組む新規事業制度として、ITを前提とした新ビジネスモデル開発を目的とした「New RING ‐Recruit Ventures‐」となりました。

現在に至るまで毎年開催され、この取組みから「ゼクシィ」「ホットペッパー」「R25」「受験サプリ」など様々な新規事業が生まれるとともに、リクルートの新規事業創造や事業変革への一躍を担ってきたシステムです。

ただ、私個人的には、リクルートの方が取り組んでいる事業や人材の質の面から見て、サイバーエージェントを大きくリードしていると見ています。

理由は、単に企業規模が違うからというだけではなく、リクルートが取り組んでいる新規事業やその後に成功している事業(世の中に大きな価値を提供)、リクルートを退職してその後独立して経営者になっている人材の活躍を見ても明らかに差があるからです。

また、サイバーエージェントの社長は、以前から昔のソニーやホンダのような「21世紀を代表する会社を創る」という掛け声があります。

しかしながら、実際にやっている事業は他の会社でもやっていることの二番煎じだったりすることが多く見受けられ(メディア、広告、ゲームが柱)、未だにトップ自らのメッセージの実現性には程遠い状況であることも、21世紀を代表する会社と言っても良いリクルートと比較した際の大きな差であるかもしれません。

リクルートのコーポレートメッセージは「まだ、ここにない、出会い。」
社長のあいさつでも「まだ、ここにない、出会い。」を提供していくことを目指します。と、あります。

リクルートロゴのデザインモチーフ、それは架け橋(opportunity bridge)です。

私たちは、
“人”と”機会”をつなぐ架け橋となる。
“いま”と”未来”をつなぐ架け橋となる。
“ここ”と”世界”をつなぐ架け橋となる。
そんなメッセージを込めています。

リクルートのHPより

つまり、未来を創造していこうという強い想いがあります。

そもそも、新規事業というのは、その会社にとって新しい事業(既に世の中にある他社がやっている)なのか、世の中にとって新規事業(世の中にない、他社がやっていない)なのかによっても、大きく取り組み方や世間の評価が違ってきます。

少なくとも、21世紀を代表する会社になるのであれば、まだ世の中になく圧倒的な価値を提供し時代を変えるほどの革新的な事業をやる必要があると思います。

3.新規事業が絶対に必要な2つの理由のまとめ

企業が生き残っていくには、新規事業というのは、やるべきか、やらないべきかという議論の余地はなく間違いなく、やらなければならないということです。

当然ながら、新規事業をやるからには成功させなければなりませんが、どのような目的、ビジネスアイデア、人材でやっていくのかによっても、新規事業の成否は大きく変わりますので、十分な検討が必要だと思います。

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