マネージ・コンサルティングのコラム

【商社ポジション経営】と独立自尊

 
2016.11.15

独立自尊(どくりつじそん)

私の好きな言葉の1つです。

勿論、知っているかとは思いますが、福沢諭吉の言葉です。

【独立自尊】とは

「心身の独立を全うし、自らのその身を尊重して人たるの品位を辱めざるもの、之を独立自尊の人と云う」。
 自他の尊厳を守り、何事も自分の判断・責任のもとに行うこと。

これぞ正に真に独立した経営者が目指すべき考えであると共に行動していくべき指針だと思います。

【福沢諭吉の「学問のすすめ」】 に次のような一節がある。

独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を恐る、人を恐るる者は必ず人に諛う(へつらう※人に気にいられるためにこびる)ものなり。
常に人を恐れ人に諛う者はしだいにこれに慣れ、その面の皮、鉄のごとくなりて、恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、人をさえ見ればただ腰を屈するのみ。
いわゆる「習い、性となる」とはこのことにて、慣れたることは容易に改め難きものなり。
譬えば今、日本にて平民に苗字・乗馬を許し、裁判所の風も改まりて、表向きはまず士族と同等のようなれども、その習慣にわかに変ぜず、平民の根性は依然として旧の平民に異ならず、言語も賤しく応接も賤しく、目上の人に逢えば一言半句の理屈を述ぶること能わず、立てと言えば立ち、舞えと言えば舞い、その柔順なること家に飼いたる痩せ犬のごとし。実に無気無力の鉄面皮(てつめんぴ※恥知らずで厚かましいこと)と言うべし。

※( )内のふりがな と意味の解説は補足しました。

ざっと要約すると、私は次のように解釈しています。

人に頼らずに自分の力だけで事を行う力(独立)がなければ、

人にこびをウリ言いなりになり、しまいには柔順な痩せた飼い犬のような人生を過ごすことになる、と・・・。

経営者で言うと、こうなると思います。

経営者が自らに経営していく力がなければ、”経営をさせられていく”経営者人生になる、と・・・。

つまり、それは自分の人生を自分でどうにもすることができない、時に理不尽な要求にも応えなければならず、

下げたくもない頭も下げなければならない、そんな状況であれば自尊心を保つことはできないでしょう。

しかも、その意味するところは、自分以外の関係者に生殺与奪権を握られているということなのです。

それは一体どれほど恐ろしい状況なのか・・・。

僭越ながら、私も福沢諭吉の考え「独立自尊」に強く共感しています。

経営者は、自らの経営力を頼りに経営していくのが本来の経営者としての人生であり

決して、”経営をさせられている”のが経営者ではないということです。

自らの経営力を頼りに経営していくために、私が提唱している経営手法が商社ポジション経営というものです。

商社ポジション経営には、以下の2つの要素がある。

・経営リソースが少なくても元請けポジションをとれる
・価格を決められ、自らが中心となった事業展開ができる

つまり、価格設定権を握れるから高収益会社になれる。

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