マネージ・コンサルティングのコラム

【商社ポジション経営】と一休.com

 
2016.04.25

高級ホテルに特化した予約サイトで大成功の一休.com。

高級ホテルでも、空き部屋にしているくらいなら、多少値段を下げてでも空室をなくしたいというニーズと

高級ホテルに少しでもリーズナブルに宿泊したいというお客さんのニーズを見事にマッチさせているビジネスモデル。

一休.com創業者の森正文さんのコメントがあるので、紹介したい。

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あるパーティで会った三菱商事の副社長に、

「おたくの会社は、どうやって儲けているんですか?」と、

学生も聞かないような質問をしました。その人は顔色も変えずに、

「人と麻薬と武器以外はすべてを売り買いして収益を上げる」と言いました。

すごい会社だと思いながら、「待てよ」と、そのとき思いついたんです。

どう頑張ってもこの人たちと僕は取引できっこない。

でも、相手のブランド力を利用すれば、

その会社はスーパーブランドに変わるんじゃないかと。
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注目してほしいのは、
「相手のブランドを利用すれば、その会社はスーパーブランドに変わるんじゃないかと。」という一節です。

正にその通りであり、そのポジショニングが、私が提唱している「商社ポジション(経営)」のエッセンスがあります。

私が提唱している商社ポジション経営とは
「経営リソースが少なくても元請ポジションをとれる経営 (価格を決められ、自らが中心となった展開ができる)」

実は、一休.com 自体は、創業当初は何らのリソースもないわけです。

勿論、最大の経営リソースは、一休.comの創業者である森正文さんの先見力、行動力、実現力があったからこそ実現したビジネスモデルだというのは、間違いありませんが。

繰り返しますが、それ以外は、当初は何らのリソースがなかったのが実態。

今でこそホームページには、ラグジュアリーな高級ホテルの情報が並んでいるので、成功のポイントを見失ってしまいがちですが一休.com は、自社以外の他人の力(ブランド)を利用し、一休.com自体の力(ブランド)をつけていっているということ。

そこに成功の大きなポイントがあると、私は分析しています。

今回は、一休.comを例に挙げましたが、何も商社ポジション経営を取り入れて、一休.com ほどの規模や成功を目指そうということではありません。

そうではなく、規模や成功の度合いに目を奪われるのではなく、その会社の本当の成功の要因である本質は、どこにあるのか?

ということを突き詰めていくと、成功の秘訣というのが見えてきます。

商社ポジション経営には、以下の2つの要素がある。

・経営リソースが少なくても元請けポジションをとれる
・価格を決められ、自らが中心となった事業展開ができる

つまり、価格設定権を握れるから高収益会社になれる。

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