マネージ・コンサルティングのコラム
【商社ポジション経営】とマーケティング・ポジションの違い
商社ポジション経営でのポジションとマーケティング用語で言うポジション(ポジショニング)というのは違います。
私が提唱している商社ポジション経営には、以下の2つの要素がある。
・経営リソースが少なくても元請けポジションをとれる
・価格を決められ、自らが中心となった事業展開ができる
つまり、価格設定権を握れるから高収益会社になれる。
マーケティング用語で言うポジション(ポジショニング)とは、自社、他社、顧客のそれぞれの視点から分析し(3C分析)、ターゲット層に効果的にアプローチするためのポジションを取るということです。
例えば、ハンバーガーの業界で、大きなカテゴリでは、ハンバーガーですが、低価格をウリにしている店もあれば、高価格高品質をウリにしてい店もあります。
ビジネスを展開していく上において、マーケティングでいうポジション(ポジショニング)は、勿論重要です。しかしながら、私はそれ以上にどのポジション(下請けなのか元請けなのか)でビジネスを展開するの方が遥かに重要だと思っています。
なぜなら、マーケティングでいうポジション(ポジショニング)は、その市場にいるライバル会社など商品やサービスのコンセプトを分析して、自社の立ち位置を決めれば良いだけですので、実はそれほど難しいことではないです。また、多くの場合、結果論的な分析が多い気がします(ポジショニングがハマれば、飛躍的にうまくいくこともありますが)。
ですが、下請けなのか元請けなのかというポジションの違いというのは”経営をさせられている”と”経営をしている”という大きな違いがあります。
具体的には、会社の売上や利益、継続性、安定度、経営者の心理など様々な面で差があるわけです。”経営をさせられている”のではなく、経営をしていく立場になるのが商社ポジション経営です。
また、仮にマーケティングでいうポジション(ポジショニング)で空白地帯を見つけて参入できたとしてもそこに後から競合や自社より強いライバルが進出してきて、自社が下請けの立場になってしまったらどうだろうか・・・。
そう、だから私は、どのポジション(下請けなのか元請けなのか)でビジネスを展開するの方が遥かに重要だと主張しているわけです。
例えば、先程例に挙げたハンバーガー業界で話すならば、この場合、ハンバーガーをお店で販売している会社が商社ポジションにあるとした場合、そのお店へハンバーガーの材料を納品している会社は、下請けポジションにあるということです。
ハンバーガーをお店で販売している会社が、下請けポジションにいる他の会社から材料を仕入れる権限があるわけですから・・・。
同じ、ハンバーガー業界で会社運営しているとはいえ、元請けなのか下請けなのかによって大きくビジネス展開は変わるわけです。